「…蓮斗くーん、180゚くらい話変わっていい?」
「……なに」
私は目をぎゅっと瞑り、目の前で手のひらと手のひらを勢いよく合わせた。
「…お願いしますっ!お勉強を教えてくださいっ!!」
しばらく静寂が続く。
……片目を開けてみる。
そこにいたのは、今までの蓮斗くんじゃなかった。
にやりと口角を上げ、何か企んでいることは嫌でもわかる。
「…えー、やだって言ったら?」
「……嫌ならいいもん。先生に聞くもん」
少し身の危険を感じた私は一歩後ろにさがる。
「…ふぅーん。せんせーの授業がわかんなかったから俺に聞いてんじゃないんだー」
う。
図星だ。
