不良と呼ばれた君に、私は恋した




それから、私は毎日のように、昼休みに学習室に通うようになった。



漫画が読みたい、という気持ちがあるし、


何よりここには先生はもちろん、生徒すら来ないし。



まあ、学習室入り口のあの惨状を見れば誰だって近寄りたくないわな…。



今日も、授業を軽く受け、昼休みになったので学習室へと向かう。



「ね、カンナちゃん。毎日どこ行ってるの?」



お弁当を取り出していた私はフリーズした。



「…え、えと、葉月ちゃん?だよね。…ちょっとね」



「…もしよかったら一緒に食べない?」



あれ?


でも葉月ちゃんってこのクラスでもグループ作ってるはずじゃ…。



「おいでよ〜!」


「カンナちゃん一緒食べよ?」



…そういうことか。



葉月ちゃんのグループに入らないかっていうお誘いなわけね。



「…うん。ありがと!じゃあ…、食べよ!」



互いの机をくっつけ、持っていたお弁当を広げる。



「わぁ…、おいしそ〜っ!唐揚げもーらいっ」


「あ、ウチも〜」



…あっという間に唐揚げはなくなってしまった。



どうやら自分の好きなものをとっていく、いわゆるバイキング形式らしい。