「そんな暴れんなって…

何もしないよ、猫ちゃん」



「……はあ!?ね、猫ちゃん!?」





な、何言ってんの!?


こ、コイツ……今、私に…

猫ちゃん…とか言った!?


どう見ても猫じゃないでしょう!!

まるっきり人間でしょう!!




「なあ、ねーこ

俺がお前を飼ってやるからなぁ〜」



「マジなんなの!!

離れろ、変態!変人!」





飼うとか意味分かんない!!

もう、マジなんなの!!





「そういうとこ……マジ可愛い〜

ツンツンしてて……やっぱ、猫だぁ〜」



「怖い怖い!

いっちゃってるよ、あんた!」





マジ、誰か助けて……!

ホラー映画観るより、よっぽど怖い!!




「じ、冗談はやめてよ!!」



「冗談じゃないって〜

冗談でこんなこと言うはずないだろ?」



「じゃあ、何…!?

罰ゲーム!?罰ゲームなんでしょう!?」



「俺が罰ゲームするような友達いると思う?」


「………ごめんなさい…」




可哀想なことを言ってしまった……じゃなくて!!

早く、コイツから離れないと……!




「大丈夫だよ、猫ちゃん!

俺、きちんと世話してあげるから!」



「だから、猫ちゃんじゃないって!

私には、沙耶っていう名前があるんだから馬鹿にしないで!!」



「じゃあ、サーヤって呼ぶ」


「あーあ、もう…!」




マジ、疲れてきた…

誰か、ホント助けて…!




「可愛〜い♡」



チュッ……



「………えっ…?い、…ギャーーー!!」


「痛ってぇ…」




私は額に何か柔らかいものが当たったと思ったら、チュッという可愛らしい音が鳴ったのに気づき

叫び声をあげて、男の顎に頭をぶつけた


男の腕がその瞬間に緩んで、私はすかさず男の腕から、離れ空き教室を出た




さ、最悪だ……っ!

お、おでこに……き、キスされた…っ!


うわぁーーーー

今日は、なんて日なんだぁーーー!!!