私は、ある空き教室に着くと

教室のドアを少しだけ開けて中を覗いた







「はい、これ…

サーヤちゃんにプレゼント〜」



「えっ……!」







八神くんは、さっそく私があげた袋を

神崎さんに渡したんですね







「また、キャットフードじゃないでしょうね…?」



「違う違う!

もう同じ過ちは起こさないよ〜


サーヤちゃんが嫌がるものを渡すはずないじゃん〜」







神崎さんは、八神くんが持っている袋を不信に思いながら受け取り中身を見た







「…………う、嘘…」



「フフッ。サーヤちゃん……

みかんが好きなんでしょう〜?


だから、みかんをあげたかったんだ〜」







私の質問に答えるかわりに

神崎さんの好きなものをあげるという条件で八神くんは、私に協力してくれた


みかんが好きという情報を知っていたので
最高級のみかんを用意して八神くんに渡した







「お、美味しい……」


「いっぱいあるから、好きなだけ食べればいいよ〜」







神崎さんは、みかんを美味しそうに食べ
ニコニコと笑みを浮かべていた

それを見た八神くんは、神崎さんの頭を優しく撫でて微笑んでいた







カシャッ…







よし!!

良い写真が撮れたぞ〜!!!







二人は幸せそうに過ごしているのを見て私は……







もっと、二人を撮り続けよう!!

良いネタを掴めるかもしれないからね〜!!







八神くんだけではなく…

二人をストーカーすることに決めた