ガヤガヤ
この効果音が耳打つ街並みを歩く。
所々でザワザワという効果音も聞こえる。

「相変わらず、ここは賑やかだなぁ」
ため息をはくように呟く彼は岾代 或。
別に女と遊びに来たわけではないがただ暇潰しに来ただけだ。
噎せかえるような人ごみにのまれそうになる。
すると、一時のうちに視界が真っ黒になった。
「(な…何だ!?急になにも見えなくなった…ッ!!?)」
ここで或は誰かに首の後ろを打たれ気を失った。

これが、これから起こる生活の、始まりの鐘だった。