壁の向こうは..。

「最近荒れてるみたいだけど
どうしたの?何かあった?」

真剣で重みのある声なのに
朝みたいに優しく柔らかく笑っている先生。

(この先生なら助けてくれるかも。)

そう思いながらも、
自分の好きな先生、ましてや好きな人。

自分の傷を知られたくない、
さみしい子だと思われたくない。

なかなか話せなかった。

「今日は残業かな。」

と、気を遣ってくれたのか沈黙の部屋に
声を響かせる先生。

「ごめんなさい。」

なにも話さないあたしに

「ゆっくりでいいんだよ」

と一言。


その一言で、あたしは
話そうと決めた。