「でもさぁ、そんなにいきなり豹変するもんなのかなぁ?」
「さぁ?私もまだ友達に聞いただけだからそんなには分からないんだけど」
「もしかして、高校デビュー狙ってた!?」
「あははっ!なんかウケるーー!!」

2人が帆風くんを笑い者にしてるような気がして、私はムッとした気持ちになった。

「私、こないだ帆風くんと会ったよ」
「えっ!?なにそれ!??」
「アンタたち、いつの間にそんなことに!??」

勢い込んで聞いて来る2人の思わぬ反応に若干たじろいでしまう。

「たまたまだよっ!学校の帰りに電車で会っただけっ!!」
「なんだ、ビックリするじゃん!」
「でも、会ったんだ?カッコよくなってた??」
なっちゃんが興味津々で聞いて来る。
「……うん、カッコよくなってるかもって思った……」
そう言って赤くなってしまった。

「なに赤くなってんの?この子」
あやちゃんがすかさず突っ込む。
「なに?惚れた?」
なっちゃんも冷やかして来る。
「そんなんじゃないよっ!」

なんて言い切ったけど、うそ……。

ホントは
誰にもナイショで
ずっと好き……。