「おーい、おふたりさーん。朝っぱらからこんなところでのラブシーンは禁止ですよぉ~」

ふたりで泣いてると、なっちゃんがやって来た。
気付くと周りには人がたくさんいた。
は、恥ずかしい……。

でも、あやちゃんは
「いーの!まどかと私はラブラブなんだからっ!」
と言って、さらに私に抱きつく。
「なにを~!私だってラブラブじゃぃっ!」
なっちゃんもあやちゃんと私に抱きつく。

「うわ~!レズだレズ!」
男子たちがそう言いながら、通り過ぎていく。
「なんだとー!?」
あやちゃんが叫んで、その男子たちを追いかける。

「小学生かよ!あやは落ちやすいけど、復活も早いなぁ~」
なっちゃんが苦笑いしながら呆れている。

「あの……なっちゃん……」
「なに?」
「きのうはごめんね……」
「んーん、まどかは悪くないよ。私もあやと一緒になって帆風のこと、冷やかしちゃってごめん」
「私……」
「いいよ。さっきのあやとの話聞いてたから分かってる」

そう言って、なっちゃんが微笑んだ。
と思ったら
「でも、もっと早く言ってほしかったなー」
今度は拗ねたふりをして、口をとがらす。

「ご……ごめん」
「ねぇ、帆風のどこに惚れたの?中学の時なんて全然冴えないヤツだったじゃない」
「なっちゃん、ひどい……」
「あは、ごめんごめん」

2人に帆風くんを好きなことを言えて少し気分がスッキリした。