「えっ?嘘、だって、なんか仲良さそうに見えたし。ていうか、付き合ってないのに、あの場面でいるのがおかしくないですか?私と会う約束していたのに……普通、連れてこないですよね?」
「別れてからも連絡あったりして、より戻そうとか言われてたんだ。
でもその時には、その……もう彼女のことは俺の中では終わってたから、なくて。
なのに、あそこでなつめと待ち合わせしてるのがバレて、待たれてたんだ。
またより戻したいって、あの時、言われたけど、断ったよ。ちゃんと」
「じゃあ」
「全部、なつめの勘違い」
「嘘」
「本当。なつめのこと、好きだったよ。あの時」と、私を見つめた。
「でも自分の弟と同い年だし、まだ中学生かと思ったら、躊躇いがなかったと言ったら嘘になる。だから、せめてなつめが卒業したら、気持ち伝えようと思ってたんだ。だから、待ってろって言った」
「……」



