「菜緒、」 優しい声で 「こっち向いて」 その隙に一気に距離を詰めて 「好き。」 顔が一気に熱くなる。 「菜緒は、」 「……言えない。」 クッションに顔を埋めた 「重い、から。」 「言ってよ。」 「始まったら止まらなくなっちゃう。」 好きが、溢れて 「だからもう、好きにならないって決めたのに。」 侑斗くんもまた、離れていっちゃう。 「俺は、どこにもいかない。」 「嘘。」 「嘘じゃない。」 「それも聞いたよ。あの人の口から何度も何度も。」 なに、言ってんだろ私。 「でも全部、嘘だった」