好きだよ



その足音の主は、私がいる教室で止まった。


ドアの方を見ると息を切らしながら立っている竜也がいた。




「わ、わり!忘れてた!」



もしかして……


「竜也が男子の日直?!」



「うん(笑)」



「もう……。」



「てか、全部やってくれたやつ?」



「そうだよ」



「えー、まじでごめん!」




本気で悪そうな顔をして謝ってくる竜也の顔がちょっと可愛い。


「仕方ないなあ(笑)」




「ありがと!
また何か奢る。」



「よろしく。」



そう言い終わると同時に、日誌を書き終えた。




まだ、陽菜も帰って来なさそうだし
先に職員室に持っていこうかな。



席を立って、教室を出ようとすると
竜也が「あ、俺も行く」とついてきた。