陽菜と黒板を消していると、陽菜が所属しているダンス部の先輩が陽菜を呼びに来た。
「陽菜、ちょっと部活のことなんだけど!
……あ、今大丈夫?」
「あっ、大丈夫です。」
陽菜はチラッと私を見て、目で「ごめん」と
合図を送ってから先輩の方へ向かった。
私は、ヒラヒラ~と手を振って陽菜を見送った。
陽菜がいなくなった教室は、私しか残ってないから、とても静かで少し気味が悪い。
「はぁ…」
ため息をつきながら、今度は席に座って日誌を書いた。
あ、そういえば男子の日直って誰だっけ。
本当なら、男子の日直も私と同じように仕事しなくちゃいけないのに。
そう思いながら書いていると、ドタバタという足音が近づいてきた。

