っていうか、廊下は走らないって五十嵐くん言われるの何度目ですか……私、成長しないなあ。
そろそろ五十嵐くんにも呆れられてるんじゃ……
「中村さん、廊下走ってたらいつか怪我しそうだから。
走ったらダメだからな?」
注意するのはいつもの爽やか五十嵐くんです。
ああ、また注意を受けてしまった。
今度こそ、気をつけないと!
「う、はい……以後、気を引き締めてまいります」
私が言うとコクっと頷く五十嵐くん。
それにしても、五十嵐くんも意外と頑固ですな。何度も何度も注意するんだから大変だろうに。
いや、私が何度言われても学ばないのがいけないんだけどさ。
一応これもあとでノートに書いとこー。
「じゃあ、花那と晴のとこには歩いて行こうか」
「あっとー、それが」
「ん?」
「これ、非常階段ですね」
気づいたら校舎の端まできていたようです。
「あ、ほんとだ」
思ったよりも近かったね。
そんなに走った記憶もないんだけども。


