ほんとのキミを、おしえてよ。



「失礼しました!申し訳、ありません!」

その直後に響く声。

声がする方向をみるとウェイトレスの女の子がお皿やらコップやらを割ってしまったみたいだった。

多分私たちとタメくらいの、黒髪ショートボブのかわいい子。


「……あ」


隣で小さな声が聞こえて、花那ちゃんはそのままうつむいてしまう。


もしかして、あのショートボブの子って……昨日晴仁くんの部屋に来たっていう、あの子?


「大丈夫か!いずみ。怪我ないか?」


晴仁くんがボブの子のそばに慌ててやってくる。

いずみさんって、下の名前で呼んでるんだ。

晴仁くんはいずみさんがケガしてないか真剣な顔して腕を見たり、ガラスを片付けたりしてる。

晴仁くんは優しいからバイトの子にも優しいだけって私なんかは思えるけど……

これは、花那ちゃんにはきつい。


花那ちゃんを横目で見ると、潤んだ瞳で拳を強く握っている。