伝説の女~元No.1ホスト

「そろそろ帰りますね」という飛鳥たちを見送った私は、部屋を出た。

ふらっーと出歩く。

資料片手に。行く宛はないけど。

とある場所で私は足を止めた。そして、フラッと出てしまう。

そこは雄大な景色が広がるこのホテル自慢の中庭だった。

日本庭園を意識して作られた庭は心も体も癒してくれた。

ベンチに腰かけた私が考えるのは…

結婚と言う永遠のテーマ。

徹が言ってたように、いつかは結婚したいって思うなら私もちゃんと自分の気持ちに正直なって向き合うべきかもしれない。

いつまでも仕事になんて逃げていられない。

私は過度のブラコンで、仕事大好き、皆のことが好きだって言い聞かせてたのかもしれない。

改めて考えるとどうなんだろう。

龍や蒼介のことはちゃんと男として見てた?

ウチのスタッフくらいにしか見てなかったよね…多分。

けど…龍はほんとに頼りになる。

ビジネスだけの関係って正直物足りない様なところもあるのよね。

心も体も支えてもらってる気がするし、飛鳥とおんなじくらい大切かもしれない。

休みの日にも逢いたくなるのは、やっぱり男性として好きだからなのかしら?

昨日も実は龍に逢えて嬉しかったのよね。

蒼介は相変わらずで可愛いなぁとか思ったけど。

そばにいて欲しい…

この感情は恋愛なのかしら?

でも、そんなこと…言っちゃいけないよね。

仕事で気まずくなりたくないし。

それに…私が言ったところで龍は冗談だと思うかもしれない。

やっぱり伝えられないのかな…


はぁぁ、私は天に向かって大きくため息を吐いた。