“サークル花火大会”シールの下には、カジ君の文字で“ナギ誕生日”って書かれていたから。

体をカチコチに固まらせていると、横からカジ君がそれを抜き取った。


「カジ君……あたしの誕生日知ってたの?」


「知ってるよ。好きな子の誕生日ぐらい」


好きな子?

ってあたしのこと?

驚きすぎて、何もいえずにいるあたしの顔をカジ君はじっと見つめる。



「一目ぼれだった……」


「え?」