好きっぽい★

「にゃああああああ」


そこにいたのはにゃんこだった。


「なんだ、お前か……」


カジ君はふぅとため息をついた。


「にゃああああ」


カジ君に甘えるように、足もとに擦り寄ってくるにゃんこ。


「ダメ。邪魔すんな。いいとこなの」


そう言って、にゃんこをつまみ出すと、今度は隙間なく襖を閉めてしまった。



「さて……と」


カジ君がこちらを振り返る。

あたしは乱れた髪を手グシで直しながら、なぜかキチンと正座してしまった。

急に冷静になってしまった。

恥ずかしくて、カジ君の顔もまともに見れない。


カジ君はあたしの目の前にストンと腰を下ろした。


あたしはうつむいてただ視線をキョロキョロと動かしていた。


なんでカジ君、あたしのこと押し倒したの?

彼女と別れたってどういうこと?

それって大野先輩が言ってたとおり、あたしを好きってことなの?


聞きたいことはたくさんあるのに、口から言葉が出てこない。


その時……。


どこからかお経が聞こえだした。