「カジの兄貴」
「お兄さん?」
目を凝らしてじっと見つめる。
だんだんこの暗さにも慣れてきたみたい。
お兄さんはさっきの表情がウソみたいに、今は優しい目で笑ってる。
少したれ目がちで優しそうなカジ君の目とは対照的に、お兄さんは鋭い切れ長の目をしてる。
だけど笑うとちょっとだけ、カジ君に似ているような気がした。
「おっ、お兄さん、何してんですか?」
この部屋はお兄さんの部屋なのかな……とキョロキョロ見渡してみたけど。
そんな感じはしない。
なんていうか生活感がまるでないのだ。
この部屋には、何の家具も置いてなかったから。
てか、なんで電気もつけずにロウソク1本で過ごしてたわけ?
「何してたかって? 知りたい?」
お兄さんはニヤリと笑って、あたしの顔を覗き込んでくる。
切れ長の目が妖しく光ってあたしを捕らえる。
なぜかその迫力に圧倒されて、ジリジリと後ろに下がった。
な……何?
何なの?
もう壁際に追い込まれて、これ以上逃げ場がない
そう思った時。
お兄さんの吐息があたしの口元に触れた……。
ひっ……。
「お兄さん?」
目を凝らしてじっと見つめる。
だんだんこの暗さにも慣れてきたみたい。
お兄さんはさっきの表情がウソみたいに、今は優しい目で笑ってる。
少したれ目がちで優しそうなカジ君の目とは対照的に、お兄さんは鋭い切れ長の目をしてる。
だけど笑うとちょっとだけ、カジ君に似ているような気がした。
「おっ、お兄さん、何してんですか?」
この部屋はお兄さんの部屋なのかな……とキョロキョロ見渡してみたけど。
そんな感じはしない。
なんていうか生活感がまるでないのだ。
この部屋には、何の家具も置いてなかったから。
てか、なんで電気もつけずにロウソク1本で過ごしてたわけ?
「何してたかって? 知りたい?」
お兄さんはニヤリと笑って、あたしの顔を覗き込んでくる。
切れ長の目が妖しく光ってあたしを捕らえる。
なぜかその迫力に圧倒されて、ジリジリと後ろに下がった。
な……何?
何なの?
もう壁際に追い込まれて、これ以上逃げ場がない
そう思った時。
お兄さんの吐息があたしの口元に触れた……。
ひっ……。


