あたしはその場でうずくまった。


動かなきゃ戻れない。

頭ではわかってるけど、もう体がいうことをきいてくれない。


「カジ君……たすけて……」



ポタポタと涙が零れる。


――タッタッタッ


トンネルの中から何かが聞こえる。


何かが近づいてきてる?

音は反響して、あたしの体に響く。


怖いよ……。


「やぁ……」



耳を塞いでできるだけ体を小さくした。


その時……。