「うん。ここ出て右にいって、つきあたりを左に曲がって、さらにそのつきあたりがトイレなんだけど、そこを右に曲がって3つ目の部屋がオレの部屋だから」
「えっ……えっ……?」
右いって左曲がって……え?
もういきなりわけわかんない。
迷子になること確実。
こめかみを押さえて考え込むあたしに、カジ君はクスって笑うと、もう一度ゆっくり説明してくれた。
「わかる?」
「うん。なんとなく……」
よろよろと立ち上がろうとした腕をカジ君が掴んだ。
「やっぱ心配だからついてくわ」
大丈夫だよって、断ろうとしたら、誰かがカジ君を呼んだ。
「おい、カジー?」
一瞬そちらに気を取られたカジ君の腕をほどきながら、あたしは言った。
「あたしなら、一人で大丈夫だから」
そしてカジ君の返事も待たずに部屋を出た。
「えっ……えっ……?」
右いって左曲がって……え?
もういきなりわけわかんない。
迷子になること確実。
こめかみを押さえて考え込むあたしに、カジ君はクスって笑うと、もう一度ゆっくり説明してくれた。
「わかる?」
「うん。なんとなく……」
よろよろと立ち上がろうとした腕をカジ君が掴んだ。
「やっぱ心配だからついてくわ」
大丈夫だよって、断ろうとしたら、誰かがカジ君を呼んだ。
「おい、カジー?」
一瞬そちらに気を取られたカジ君の腕をほどきながら、あたしは言った。
「あたしなら、一人で大丈夫だから」
そしてカジ君の返事も待たずに部屋を出た。


