「昨日、ミサコ先輩って、ナギにタオルケットかけました?」


――ゴンッ

思わずテーブルで頭をぶつけてしまった。

なっ……何直球で聞いてんだ!

ぜっんぜん、アイコンタクトできてないし!


あたしは涙目になってブンブンと顔を横に振りながら、ケイちゃんに訴える。

ダメだって!

もうそれ以上言っちゃダメ!


ケイちゃんは真剣な顔して小さく頷く。

やっとわかってくれたか、親友よ……。


そう思ってホッとしていると。



「ミサコ先輩、昨日、ナギにキスしました?」


「ケイちゃんー!!」


思わず立ち上がって大声で叫んでしまった。


そして『この口か、この口か!』と心の中で罵りながら、彼女の頬を左右にひっぱった。


「いででで」

ケイちゃんが顔をしかめる。


そんなあたし達の様子を呆然と見つめていたミサコ先輩が口を開いた。


「どういうこと?」


「それが……」


もう誤魔化しきれないと判断したあたしは、昨日の出来事をミサコ先輩に説明した。