好きっぽい★

ふってため息ついて、もう一度部屋を見渡した。

脱ぎっぱなしの服、漫画、雑誌などで少々散らかってるのが男の子の部屋って感じで、ちょっと嬉しかった。

ふとその中の雑誌を見ると、ビキニ姿の女の子が悩ましげなポーズをとって、表紙を飾っていた。

グラビアアイドルってヤツかな。

顔も名前も知らない子だったけど。

ふーん……やっぱ男の子ってこういう女の子が好きなんだー。

ふーん……。

思わず、彼女の大きな胸と自分の胸を比べてみたりして。

うう……やるんじゃなかった。

なんか落ち込む。




部屋のいたるところに雑貨なんかが飾られてて、カジ君らしいな……って思った。

中には明らかに女の子からもらったんだろうな……って感じの可愛いものまである。

きっと彼女からのプレゼントなんだと思う。

たしか2つ年上のOLと付き合ってるって言ってたから。



「そうですか。ラブラブなんですかー」


誰に対する嫌味のつもりか、そんな言葉が漏れた。

そのとたん、頭が痛いことを思い出す。

あたしはヨロヨロとベッドに近づいていって、ボスンって仰向けで寝転がった。

あ―、なんだか疲れてるみたい。

体が重―い。

目を閉じたら、すぐにでも眠れそう。