転校初日。


晴れ晴れとした初夏の気配の空。



雲が綺麗に広がっている。



転校はもう慣れっこだけど、初日からこんなことはされたことはなかったなぁ。




ーーー俺は今、頭から生卵を被っている。





「なんだ、ヒロミたちじゃないの。ごめんね。」



空き教室らしいダンボールが積み重なった、5階の教室。

ツンケンドンな言い方で謝る女子と俺は二人っきりだった。