スタスタと早歩き気味になっていると後ろから「待ってよ〜走れないんだから!!」


と、少し怒ったような声を出す梨沙。




いくら、スケート靴を履き慣れていると言ってもさすがに身長差が軽く20センチはある…脚のコンパスも違うし無理があったか。


いやまあ、梨沙もそこそこ脚は長いんだが…



「あ〜ごめんごめん。」

立ち止まって振り返ってみると梨沙はリスみたいに頬が膨らんでいた。


…なんだそれ、可愛いな。
ダメだ。基本的には溺愛してきた妹だ。(本人は自分にSっ気があると思っていません)いくらコーチになろうともそれは変わらない…我慢しろ俺。



「ねぇ!私と同じ学年の女の子いるよね!!」

急に何かを思い立ったように言う梨沙。


「ん?いるけど、こっちのリンクにあんまり来ないぞ。」


「え〜そうなの…」