氷の上でとろける恋を






「ごめん!沙耶ちゃん、また話聞かせて!私行かなきゃ!」


「あ、うん。練習頑張ってね!」


「はーい!」



ちょっと慎ちゃんに対して怒りたい気分だけど今はそれどころじゃないから、取り敢えず置いとこう。



「あ、出てきた。なんか話し声したけど誰かいた?」


ベンチコートを着てモコモコになった慎ちゃんをギロリと睨む。


「…沙耶ちゃんと“色んな”話したよ?」

色んなってところに含みをもたせてみた。

「…あ〜……沙耶居たのか。」


「あとで、たっぷり教えてね?」


決まりが悪そうにする慎ちゃんに極上スマイルをプレゼントしてやった!