奪いたくなる
「それ今度返してれればいいから。
風邪引く前に帰れよ」
揺らいで、どうしようもなくて、遠ざけた。
話、聞けなくてごめんな。詩桜
だけど
「優真君!!!」
なんで引き止めんだよ
なんでそんな顔俺にするんだよ
勘違いしそうになる
詩桜が頬を染めて言った一言は俺の思考を全部止めた
「好き…っです…」
え…
うそ、だろ…?
頭がついていかない
まじで…?
しばらく何も言えなくて、詩桜は何かを勘違いしたのか
俺の横を通り過ぎようとする。
ごめん、詩桜…。
その言葉が詩桜の本音だったら
俺は今度は絶対詩桜を離せない
手を引いてその小さな体をぎゅっと腕の中に閉じ込めた
これ夢じゃねーよな…?
嬉しすぎて墓まで持ってこうとした恥ずい話まで暴露しちまったし。
まぁ俺の願いは叶ったからいいか
『詩桜とのキョリが縮まりますように』
なんて、サンタを信じない俺がクリスマスに便乗した勝手な願い。
迷信なんてくだらない、
でも
…案外サンタっているのかもな
END

