案外サンタはいるかもな。



〜♪〜♪


17年も生きていれば習わずとも覚えちゃうメロディーを聞いて、


赤い服を着た白ヒゲのおじいさんと赤い鼻のトナカイを街中で見れば


毎年ハイテンションだったのになぁ…




「はー…」


閉店時間を迎え、少しだけ暇な時間ができた私は


そんな事を考えながらため息をついていた


ただ今ショーケースに肘を置き、外を眺めている。


いつもの面影すらないキラキラと飾られた街並み。


腕を組み笑顔で歩いていく恋人達。


「(楽しそうだなぁ…)」


ざ、クリスマスって感じ…。


なのに私ときたら、こんなミニスカ履いてなにしてるんだろ


まあこれも年に一度しか出来ない事なんだけどさ。


つまんない事でくよくよする自分はどうも苦手で


はぁ、ともう一度ため息をついた


その時


「そんな顔してるならパーティー行けばよかっただろ」


「…………っ!」


いきなり聞こえた声にびっくりして振り向けば


「…優真君」


クリスマスイベント用で着ていたサンタのコスチュームを丁寧に畳む彼、


あ、しまっちゃうんだ。


あんなに似合ってたのに…もったいないな


それに来年は見られないかもって思うと写真撮ってもらえばよかったなんて後悔。