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「…清水さん!」
あたしは清水さんの元へ向かった。
「今までごめんなさい。」
謝罪の気持ちが伝わるように、気持ちを込めて言う。
「……あたしさ、沢田さんが靴を探してくれて嬉しかった。」
清水さんは…笑っていた。
「ことはって、呼んでいい?」
「も、もちろん‼︎あたしも、結美って呼んでいい…?」
「もちろんだよ。ことは」
あぁ。やっぱり結美の笑顔は優しいな。
私達は目を合わせて笑った。

昼休み。
結美とご飯を食べていた私は、凛のことが気掛かりだった。
今まで凛と一緒にご飯を食べていた女子達は、凛を避けるかのように散らばってご飯を食べている。
「今は、そっとしといた方がいいよ」
私が気にしているのを察した結美が、小さくそう言った。
「…うん。ありがとう」
「翔太っ!!!」
勢いよく凛が立ち上がった。
「え、」
屋上に行こうとした、高瀬くんが凛の方を見る。
「あたし、あんたに惚れた。ぜったいオトスから!」
そう言うと、凛は真っ赤になった顔を隠しながら猛ダッシュで教室を出た。
「え…」
驚きすぎたのか、高瀬くんはそれしか言わなかった。