「…ごめん。ごめんね…………」
ぽろぽろと勝手に落ちる涙は、言うことを聞かない。
高瀬くんの顔にそっと触れる。
青アザができてしまった顔。
腫れ上がって血が出てて。
この傷は、私を守るための傷。
そう思うと涙が止まらない。
「…ごめん。俺弱くて」
「………高瀬くんが居てくれたから私は、今生きてます」
「おーげさだよ」
「お礼に私と…つ、付き合ってください」
カチン
高瀬くんは固まってしまった。