にじいろ

「あたし、考えたの。」
人生で初めて、授業をサボった。
校舎裏の小さなベンチに、腰を下ろす。
いじめられてるから居づらかったというのもあるけれど、結美と今すぐ話したい。そう思ったんだ。
「なにを?」
話は、目で聞く。小学校の先生がいつも言っていたのを、ふと思い出す。
「ことはといた時間、すごく楽しくて。思い出すだけで幸せで」
泣きそうになるけど、ぐっとこらえる。
「あたし、蒼斗のこと大好きだけど。ことはのこともっともっと大好きだって、気付いた」
…やっぱり。
「私、結美のことも結美の笑顔も、大好き。」
結美は、綺麗に笑うなぁ。