にじいろ

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「ことはちゃん、理科室一緒に行こっ」
クラスメイトである、白井ののん がにこりと笑う。
「あっ、うん!ありがとう」
話したことはなかったけれど、単純に誘ってくれたことが嬉しかった。

「ことはちゃんってさぁ、最近清水さんと一緒にいないよねぇ〜」
急にそんなことを聞くから、つい2度見してしまった。
「あ……。ちょっと、ね」
笑顔で誤魔化そうとするものの、ののんちゃんはひかなかった。
「もしかしてぇ、ラブ関連の喧嘩とかぁ〜?」
「そ、そんなこと……」
「ことはちゃんってば、誤魔化すの苦手なんだぁ?」
ののんちゃんは、いかにも女の子って感じだ。
「まぁ、ことはちゃん杉浦くんと付き合ってたもんねぇ。今も仲いいみたいだしぃ…。」
「結美の好きな人のこと知ってるの…?」
「まあねぇ、同中なの。清水さん好き好きオーラだだ漏れだったもんねぇ」
そうだったんだ…。
中学のときからずっと–––。
「でもさぁ、清水さんはことはちゃんより杉浦くんを選んだってことでしょぉ?」
「……」
なにも言い返せない。
「せーかくブスすぎだよねぇ」
「そんなこと…っ」
「ないって、言えるのぉ?」
「………」
結美は、私より杉浦くんを選んだ。
それは事実なんだってことを急に突きつけられたような気がした。