**高瀬side**

屋上から去る沢田の背中をただ呆然と見ていた。
「なんであんなことしたんだよ…」
工藤とキスをした。
それは揺るぎのない事実。
「ごめんね…翔太。ことはともしてなかったよね?」
凛はクスリと微笑んだ。
「…翔太を奪うって決めたの。」
「信じらんねぇ…」
その日はなかなか眠れなかった。

次の日の朝。
自動販売機でいつものようにココアを買った。
「俺、やっぱりことはちゃんが好きだ」
その話し声に思わず自動販売機の裏に隠れる。
「…あたしと、デートするって……」
「……………ごめん」
話し声は、杉浦と清水。
「まじかよ……」
思わず、声に出してしまった。