にじいろ

**結美side**

「蒼斗」
学校の裏庭に蒼斗を呼び出した。
「結美、用って何?」
もう逃げられない。
…あたしには、ことはがいる。
「中学のとき、蒼斗あたしの髪。褒めてくれた」
「あれ、そーだっけ?」
やっぱり覚えてないか…。
「サラサラで綺麗だ、って。嬉しくてずっと伸ばそうって思った。」
頭にハテナマークを浮かべた蒼斗は、じっとあたしを見ている。
ことはじゃなくて、あたしを。
「…蒼斗のこと、ずっと好きだった。」
「えっ…」
蒼斗の顔が耳まで真っ赤になる。
「大好き」
ことはのことが好きな蒼斗。だけど、諦めきれなかった。
蒼斗の言葉で、表情で。あたしの世界はキラキラしたり暗闇になったり。
あたしは、蒼斗のことが…大好き。
「………ごめん。まだ、ことはちゃんのことが好きだ」
「うん、知ってる」
次に蒼斗の隣にいるのはあたしじゃなきゃ嫌だ。
「あたしのこと好きにさせるから」
今は、ことはのことが好きでも。
絶対に諦めない。