にじいろ

**高瀬side**

…正直、断られることを覚悟してた。
『高瀬翔太くんが、好きです』
沢田の声は震えていた。
それは、嘘じゃないってことを示しているんだと思う。
ガンッ
扉にぶつかる。
「うわ、高瀬生きてるか?」
顔を思いっきりぶつけた俺の顔を、クラスメイトがのぞく。
「…夢じゃない………」
沢田が俺を好きって、これ以上に嬉しいことがあるのだろうか。
いや…無いな。

「工藤」
教室に戻り、工藤を呼ぶ。
「…翔太?」
工藤が目を輝かせた。
「ちょっと、こっち来て」
俺は、工藤と図書室に向かった。
「それで、話って?」
「沢田と付き合うことになった。だから、工藤とは付き合えない。」
目を見開いていた。


2週間ほど前。
『翔太っ!一緒に帰ろ』
にっこりと笑みを浮かべた工藤が言う。
『……あのさ、こんな俺のどこがいいの?』
思わず、聞いてしまった。
『クールっぽいけど優しい系なギャップとか、………自分の意思をちゃんと、持ってるとこかな』
『……』
『好きだよ』
真剣な顔で工藤は言った。


「ごめん。」
「……」
工藤は、何も言わなかった。