「まぁ上がれっ!」

「何?三木先に帰して俺に話しがあるって…しかも家に連れ込んで俺そういう趣味――…」

「だぁぁぁぁ!!俺もないっての!」

そう。

俺はあの後、三木を家に帰して和真を家に連れてきた。

三木がいたら話しがそれそうだし…

「慎太郎はからかいがいあるね。あ、今月の表紙タクミだ」

和真はいつものポーカーフェイスで俺の机のうえのファッション雑誌をぱらぱらとめくる。

「タクミ今度ドラマやるらしいよ」

―――じゃなくて!

俺はその雑誌のモデルの話ししたいんじゃなくて木村のことを話したいんだ!

「美雪でしょ」

「は?」

なんで分かるの?

「顔に出てるんだよ慎太郎は」

和真はにっと笑って雑誌を閉じた。