「わぁ?!梢に河辺くんっ?」

「美雪?」

保健室を開けると、棚を整理している木村がいた。

「二人とも学校来ないかと思った!…で、どうしたの?保健室なんかに来て…」

「密会?」

「和真!」

和真はのそのそとベッドの上から降りて、木村の横に置いてある椅子に座った。

「いや…こいつ頭が痛いと言ってな…」

「オッケー…ほいじゃ、アイスノン持ってくるから横になってて?」

「世話かけるな」

「保健委員ですから!」

木村はにっこりと笑って冷蔵庫のドアを開けた。

木村は優しいし元気だしいい子だと思う。

俺は木村の言葉通りにベッドに入って目を閉じた。

「頭…痛いな」

シャッと言うカーテンをあける音と共に、三木が入ってきた。

「ホレ」

「さんきゅ…」

頭の下にアイスノンを引いて、再び目を閉じた。

「災難だったな」

「まったくだ」