俺は唖然とその光景に見入っていた。

「離せ馬鹿兄貴!!」

「やだな〜梢ってば照れちゃって!今日も梢は可愛いね」

「黙れ糞兄貴!」

「シ…シスコン??」

俺は一言だけ呟いた。

するとそれを聞いていた三木(兄)はニヤリと笑って言った。

「兄貴が可愛い妹を好きで何が悪いの?」

筋金入りのシスコンだ!

三木は三木(兄)から逃げて俺の後ろに回る。

「これ、私の彼氏の河辺!」

これ呼ばわりですか?

「認めません!」

はい?

「お兄ちゃんは彼氏なんか認めないからな!」

シスコンキタ―――!!

三木は三木(兄)を指差して激怒した。

「兄貴には関係ないだろ!」

珍しく正論を言う三木。

俺はどうして良いのか分からず三木兄妹の喧嘩を見ていた。