数分後、ドアが開いた。

「おーおかえりー」

俺はラックを組み立てながら言った。

そして、ドアを開けた三木を――…見た…

「お前か、梢の彼氏は」

そこには何故か身長180センチはあるであろうイケメンが腕を組んで立っていた。

「えっと…?」

俺は訳も分からずラックを置いて立ち上がった。

「三木要19歳。梢の兄だ」

三木の兄?!
兄貴が居るなんて知らなかったんですけども!

「大学行くのに早く家を出なくちゃならなくてね、朝梢を迎えに来てるみたいだけど会えなかったね」

「あっ、はい!河辺し――…」

「いいよ、名前なんて覚える気ないし!」

………はい?

三木(兄)はにっこりと微笑む。その顔は三木の何かたくらむ微笑みと一緒で…

俺、なにされるんですか?!

「兄貴?」

「やっほー梢ちゃん♪」

そう言って三木(兄)は三木をぎゅっと抱きしめた。

「ななななな!!」

何やってるんだ!!!