私は感じた通り、次の日から一気に体調が悪くなっていった。



こんな姿見せたくなくて。



心配をかけたくなくて。



幻滅されたくなくて。



色んな思いを抱えて面会謝絶にした時もあった。



それでも2人は粘り強くて、毎日毎日お見舞いに来てくれた。



そして、私はやっと気づいた。



人ってものすごく温かいんだなぁって…



だんだん弱ってく私を目の前にしても、表情一つ変えずいつものように接してくれる。



体が動かなくなってきても優しく接してくれる。



私って、めちゃくちゃ幸せかもしれない。



体が言うことを聞かなくったって、体調がどれだけ悪くたって、こんな人たちに支えられたら、世界一の幸せ者って胸を張って言える。



でも、毎日毎日呼吸がしにくくて、うまく喋れないのがすごく悔しかった。



この調子だと、あと1週間生きれたらいいくらいなのかなぁ…



もう長くなくても、私が私でよかった。



桜湖や冬響とも出会えて、人の温かさを知ることができた。



そのへんは少し、病気に感謝してる。



普段知ることの出来ないことを知れたんだもん。



そう考えて私は死ぬことの怖さを少しでも紛らわせようとしていた。