功太くんに諭されて、 静かに目を瞑ってみた。 そして 浮かび上がったその人は やっぱり陽一だった。 将人でも 功太くんでもなくて。 頭の中に居るのも、 胸の中にいるのも、 何考えてるのかわからない、 憎まれ口ばっかりの陽一。 紛れもなく彼だけだった。 『認めてみたら案外スッキリするんじゃない?』 「うん、そうだね……」 瞼を開けた私の瞳に 涙が溜まってるのを感じる。