次の日、

自宅に篭ったきり出てこない私を心配した将人がうちに来てくれたけどどうしてもドアを開くことが出来なくて。

真っ暗な部屋の中で一人罪悪感に押しつぶされそうになっていた。


「私…なんてことしちゃったんだろ…」


全力で逃げれば良かったのに。

全力で叫べば良かったのに。


どうして出来なかったの……?


……恐怖……?



「……わかんない……」


どうしようもなく
自分の体を抱きしめながら
布団にくるまった。





その時、私のスマホのライン音が部屋に響いた。



【昨日は意識なくして寝ちゃってごめんな。
これからは勧められても絶対飲まない。
怒ってるよな…】

「将人…」




将人は自分のせいで怒ってると思ってる。
私が悪いのに…。

こんなに優しい将人が居るのに…



【ううん、怒ってないよ。
私の方こそ先に帰ってごめんね。】




これから先、
陽一に会わないようにしよう、

昨日のことは無かった事にしよう。


将人に対する対する罪悪感と、
受け入れた自分に嫌悪感は沢山あった。



けれど何故だか

陽一を恨む気持ちになれなかった。




部活で忙しい将人にも
陽一にも会うことはなく、


私の心以外は平穏に
春休みは終わった。