ビオラ、すずらん、年下の君



それを…彼はすっかり『結婚前提のお付き合い了解』の返事だと思い込んでいる…?


「新居はどうしようか?
今、A町に新築マンション建ててるだろ?あそこはどうかな?

駅に近いし、通勤にも便利だ。俺、1人暮らしだから家電はとりあえず揃ってるし、冷蔵庫買い替えるぐらいでいい。

確かペット可だったし、秋くらいに完成だったはずだ。時期的にもちょうどいいんじゃないかな?」


「えっ、すごい!あのタワーマンション?駅直結だし、1階ははスーパーマーケット、レンタルビデオ、本屋さん。ドラックストアが入る予定だったはず。超便利だよ!」


あんなことに住めるなんて、素敵!単純な私は、いつの間にか身を乗り出していた。


そっか。女ってこのテがあったのか。
結婚。それは人生の分かれ道。
逆転の大チャンス。


だけど…

キスどころか手を繋いだこともない人といきなりこんな話になるなんて…


羽田さんは自分の年齢を気にしてるところがあるし、結婚願望が強いからそうなってしまうのかな。

なんか、会社の悩みを相談するつもりだったのに、話はそれたままになってしまった。食事が終わると羽田さんは私を自宅前まで送ってくれた。