ビオラ、すずらん、年下の君


映画は【スターウオーズ】
俺は全作一応観てるけど、袴田はこの最新作がシリーズ初めて観る作品だって、エンドロールが終わり館内の照明が戻った時、打ち明けられた。


「ガチで?意味分かったのかよ?」

「うーん、まあまあね。ネットで前作のストーリーと登場人物、チェックしてたし?」


ふっと視線を逸らした。あ、嘘だな。よく解らなかったな、と直感。


「別のでも良かったのに」


「吉田君、前にスターウオーズの話、沢村君としてたから。好きなんだなって思って」


「好きだけどさ」

無理に合わせてもらわなくてもいいよ。


「…ね、ご飯食べてかない?」

「あー…」


映画観たら、すぐに帰るつもりだった。


「この近くにパスタとピザの美味しいお店あるの。あずみとよく行くの。安いし、雰囲気いいよ。私、お腹ペコペコ!
パスタじゃなくて、ハンバーガーとかでもいい。なんか食べたいなあ」


お腹に手を当てて、おどけた仕草をしながも目の奥は笑ってない。

袴田は怖がってる。俺に断られるのを。
それが手を取るように分かり、少し可哀想になってしまう。


ーー怯えるなよ。俺はお前を傷付ける気は微塵もないから。友達だと思ってるよ。