Share Heart

「私の父は国の勤めてる人なの。詳しくは知らない…昔から仕事が1番の人だったから。」

私は怖さもあった。

こんなことを話して、嫌われたくなかった。

でも、今原ならいいと思った。

この間の望田と同じ。

私は変わるんだ。

「父は仕事でほとんど帰ってこなかった。着替えを取りに来るのはいつも父の秘書で、私は小学生のとき以来会ってない…母はそんな父の言いなりになってた。だから、私にたくさんのことをやらせた。父の娘として、恥にならないように…バレエ、社交ダンス、ピアノ、ヴァイオリン、華道、茶道、習字、ゴルフ、水泳、学習塾…1日に何個も習い事があって、それが普通だと思ってた。私…小、中と私立の一貫校に行ってて、そこは金持ちの人しかいなかったから、習い事をいくつもやってることは普通だったの。むしろ、やってないとバカにされてた。貧乏だなって。悪く言われたくないし、何よりも普通だと思ってたから、親の顔色伺って毎日毎日いい子で過ごしてた。でも…ある日初めて雑誌を買ったの…たまたまその月は女子高生とか中学生のアンケート結果が載ってて…それで…初めて知ったの。自分は普通じゃないって…」