Share Heart

「あーあー」

望田はそう言いながら、トントンと神無月を叩く。

「悠ー紀ー起きてー」

望田の呼びかけにもピクリとも動かない。

すると

「よしっ!放置!」

と望田が言った。

「えっ?そのままにするの?」

私は思わず聞いた。

「あーうん。こーなったら、もう昼まで起きないから。」

これじゃ風邪ひくよ…

4月とはいってもまだ長袖とコートでちょうどいい季節だ。

対して神無月は半袖短パン。

私は椅子から立ち上がり、部屋に戻った。

そして、必要ないと思っていた物をキャリーバッグから取り出す。

リビングに戻って、神無月の肩からそれをふわっとかける。

「花音ありがと。気が利くね。」

望田にそう言われ、いえ、と返した。

私が持ってきたのは薄手のタオルケット。

無いよりは温かいはずだ。

風邪をひかれても看病したくはないし、それもめんどうだからだ。

そのあとは神無月の寝息を横に、4人でご飯を食べた。

今日の食品は全て倉谷のものだが、倉谷の好意により食費は払わなくてよくなった。