いつものように朝起きて学校に行く。
体はだるくて力が入らない。
玄関を出たが蓮司先輩はいない。
何を期待しているんだ。

学校に行くと岡野がいて
話しかけてくれた。

「美穂ちん、どした?元気ないね
佐原先輩いないし…」

「うん、最近、先輩いないんだ。」

私は今できる精一杯の笑顔で言った。
多分笑えてないと思う。

昼休み、岡野と屋上に行った。
やっぱり蓮司先輩はいない。
体育館の影を見ると蓮司先輩がいた。
また告白されている。
まぁ、そうだよね。
私なんかより綺麗で優しい人なんか
たくさんいる。

「あ、あんなとこに
佐原先輩いるじゃん、
また告白かぁ〜」

岡野が言った。
まぁ、告白されるのは
いつものことだ。
それに、私と一緒にいるより
他の人と一緒にいた方が
幸せになれるはずだ。

学校が終わって、私はまた
下を向いて歩いて家に帰る。
先輩と会う前に戻ったみたいだ。

家に着いてすぐ私は
ベッドに飛び込んだ。
何もやる気が起きない。

コンコンッ

誰かがドアをノックした。

「入ってもいいかなぁ〜美穂ちゃん」

姉さんだ。
急いで起き上がり
勉強机に向かって座る。

「いいですよ。」

私は何事もなかったかのように言った。
ガチャ という音ととも姉さんが
入ってきて私のベッドに腰掛けた。

「美穂ちゃん元気無いよ〜?
どーしたの〜?」

気づかれてしまったかな。
お父さんやお母さんと
ご飯を食べてる時も
精一杯笑ってるはずなんだけど。
やっぱり笑えてなかったのかな。

「悩み事、話せるなら言ってね〜。」

そう言って笑顔になった。
姉さんは私より長く生きてるし
私より綺麗だし、今までに
恋人がいた事もあると思う。
聞いてみようかな。