イージーGeek

「先輩…。」

「私、先輩に言わなきゃ
いけないことがあるんです。」

先輩は少し驚いた顔で
こっちを見て言った。

「何だ?」

私は全てを話した。
今まであったこと。
私の近くにいた人が
亡くなってしまったり
怪我をしてしまうこと。

そして…兄の事も。

先輩はかなり驚いていた。
と言うより信じてないのかも。
まぁ、当然のことだ。
こんなこと言われて
信じる方がおかしいだろう。

少しして蓮司先輩が顔をしかめて
聞いてきた。

「待て…お前のお兄さんて
何て言う名前?」

「現井 祐弥です。」

その瞬間、先輩の顔は
驚いた顔から悲しい顔に変わり、
突然泣き出した。

「う、うぅ…う、ごめん。
ごめんなさい。ごめんなさい。」

「ど、どうしたんですか?」

「ごめんな、本当にごめん。」

先輩はそれから少し謝り続けた。
理由は分からない。
ただ兄の名を聞いた瞬間
泣き出した。
どうしたのだ。

「美穂、本当にごめん。
今から俺の全てを話す。」

先輩は泣き止んで
こっちを見た。
〝俺の全て〟と言うのは
先輩の過去のことかな、
それとも兄のことかな。

今まで聞いたのに
突き放されるばっかりで
一度も聞いたことがなかった。

先輩の過去。
早く知りたい。