俺は自転車に乗ってたら
車にはねられた。
乗っていた人がいい人だったから
病院まで送ってくれた。

左足が凄い痛い、つーか動かねぇ
医師に診てもらったら
骨折だった。
足をギプスと包帯で巻かれた。
病室で休んでいると、
岡野が来た。

「佐原先輩、大丈夫ですか!?
美穂ちんに連絡しときましたよ!」

相変わらずテンション高いな…
岡野は食べ物や飲み物を
たくさん持ってきてくれていて
凄いありがたかった。
数分前に親が来ていたのだが
持ってきたのは漫画だけだった…
嬉しいけども…

ガラガラッ

ドアが開いた音でかなりビックリした。

「おわっ………よ、よう」

美穂きたぁぁぁぁっ
かなり嬉しい。
嬉しさのあまり
痛みが吹っ飛びそうだ。

「何ですか…元気なんじゃないですか。」

そう言って美穂は病室を出た。
何なんだよ…。

ガラガラッ

またビクッとなる。
いきなりドアが開くのきついな。
入ってきたのはメガネをかけた
髪がボッサボサの綺麗な人だった。
何か同じ匂いがする…。

「えっと初めまして〜
美穂の姉の夢波です〜
妹がお世話になっております〜」

そう言って笑った。
綺麗なのにもったいないな…

「あっ!その漫画、アイモニ?」

美穂姉が言う。
アイモニとは
アイドルハーモニーの略で
最近この漫画が凄いと有名で
アニオタの中で有名になっている。
主人公がアイドルになりたいという
夢を叶える為、色々な努力をして
ついにアイドルになるのだが
かなり大変で______

〈以下省略〉

「君も読んでるのかぁ〜
面白いよね〜」

美穂姉が話しかけてきた。
こんな所に仲間がいるとはっ
いや、妹の恋人が
オタクだったら引くよな…
ここは話を変えよう。

「そ、そんなことより
美穂さんはどこに行かれたんですか?」

俺が言う

「さっき泣きながら
屋上に上がっていったよ〜
理由は分かんないけど〜」

俺は起き上がった。
松葉杖を持って歩き出した。

「ちょ、先輩!?大丈夫ですか?」

「ちょっと風に当たってくる。」

そう言って歩き出した。
まだ、使い慣れてないから
早くは歩けない。
階段上がらないとダメだし…。
それでも頑張って歩いた。

ガチャ

ドアを開けると
美穂は泣いていた本人は
隠してるのかもしれないけど
袖が濡れていた。