轆轤院(ろくろいん)。

現在は、有名な大財閥の家系。




日本で3本の指に入るであろう、厳格で由緒ある家柄。



私は、そんな轆轤院家の一人娘だったりするわけで。




それなりに厳しい教育を受けてきた。

テストは常に首位キープが原則。順位が落ちれば、たとえ結果が2位であったとしても根本から勉強をやり直せと言われ、頬を打たれた事も少なくなかった。




だけど、私はそれが辛くはなかったんだ。



何故か。





小さい時から、自分を客観視する能力には長けていたから、今自分がどう動けば都合が良いのかとか、そういう動向がすべて分かってしまっていた。


どう考えたって結局、「親のすねをかじる」娘でしかなかった。