俺は、この試合を見た事により、甲子園での目標ができた。それは「あいつの盗塁を阻止する。」事。だから、埼玉代表と対戦するまでは絶対に負けられない。俺はそう誓った。そして、その日はやって来た。俺達は激戦を勝ち抜き、決勝まで駒を進めた。そして埼玉代表は予想通り決勝までやって来た。新聞には、埼玉有利と大々的に書かれていた。まぁ仕方ないだろう。裕也には悪いが、投手力は完全に負けている。もちろん打力もだ。だが試合は始まる。名前負けして緊張しても仕方ない。思いきりやるしかない。俺は裕也に言った。「打たれても腐るなよ。勝負は最後までわからない。10点取られても11点取ればいいだけだ。」



